調理員 H
- 資格:調理師 ふぐ調理師
- 年齢:41歳
- 入職:10年目
- 職種:調理師
- Hさんはこんな人:4人兄弟の末っ子で育ち、現在は3兄弟の父。男兄弟のアレコレに造詣が深く、わが家の子育てでも存在感を示す。休日は三男のソフトボール練習に付き合うが、長男次男の新体操は見る専門。
思い描くワークライフバランスが実現
高校の調理科を卒業し、料亭旅館の料理人へ。家族ができ、プライベートを大切にした働き方に変えたいと考えていたタイミングで、調理師を探していた政典会から声をかけてもらったんです。以前はままならなかった休日も、入職後からはきちんと取れるように。育児参加や家族サービスの時間が増え、妻にも喜ばれています(笑)。職員同士の和気あいあいとした雰囲気がアットホームな職場を作っている感じで働きやすいですよ。ただし、仕事となれば表情がキリッと。料理に関する意見交換も闊達で、厨房にいても職員が利用者さんのためを思う気持ちが伝わってきます。
目にも体にも美味しい食事を工夫
美味しいものを食べると、人は自然と笑顔になるもの。私の喜びもそこにあります。食べる人のことを考え、安心・安全な材料を吟味して調味にこだわる点も変わりません。ただし、当施設の入居者の方は介助が必要な高齢者。食材の切り方、固さ、栄養バランス、体調との兼ね合いなど、栄養士と話し合い細かくメニューを決めています。加えて、ゼリー食やムース食のレシピを独自で開発。誰でも美味しく効率よく手作りできるよう、常にブラッシュアップしています。難しい食事形態を365日、高いレベルでやってのける調理チームのスキルも自慢です。
経口摂取につながる料理づくり
提供する食事は、味や食感、彩り、盛り付けにも配慮しています。口から食事をすること(経口摂取)は、栄養を摂るだけでなく、口腔機能や嚥下機能の維持につながること。経口摂取が長くできると健康にも良い影響を与えるそうです。当施設は、入居者の方の経口摂取の長さでも一目置かれています。「毎日の食事が楽しい」と思ってもらうために、予算や生産性を踏まえながらより良い料理を提供するのが私の役割。社会の状況が落ち着いたら、一般の方が参加できる料理教室をここで開きたい野望もあります。内容は、料亭仕込みの家庭料理…とかどうでしょう?